九鬼山~高畑山



以前、春に猿橋駅から九鬼山に登った時、花が多くて楽しい印象を持ちました。
その時、御前山から見た高畑山から九鬼山までの山稜も気持ちよさそうに見えたので、
そろそろ早春の花も咲いているかも知れないと思って行ってみたのですが・・・


2004.4.10(土) 禾生駅_九鬼山_高指山_鈴ヶ音峠_大桑山_高畑山_穴路峠_鳥沢駅
快晴 08:00着
 08:00発
09:35
10:00
11:20
12:05
12:3013:30
13:40
14:05
14:30
14:5516:30



今日は素晴らしい快晴ですが、禾生駅で下りたのは私一人でした。駅前の国道を左に折れ、正面に見える九鬼山を仰ぎ見ながら進んでいくと、やがて右に落合橋が見えてきます。橋を渡り、右に折り返すと前方にレンガの用水橋が見えて来ました。くぐり抜けると、そのすぐ左上が新・旧登山道の分岐です。左の旧道へ進み登山口にある愛宕神社で今日の無事を祈って出発。植林の中へ入ってしばらくすると明るい雑木の支尾根になりスミレやイカリソウなどの道になりました。


田野倉分岐
【反対側にも田野倉分岐の道標】

うれしいと思ったのも束の間、すぐまた植林となりやがて尾根と合流しました。
ここは地図にはありませんが、田野倉への道が続いているようで、色々な種類の道標が道の両側に立ち並んで、なんとも賑やかです。

この少し先から、急登が始まりました。
すぐまた新道・旧道の分岐があり、左の雑木の新道を行きましたが、旧道はすぐ横の杉林の中を直登しているだけで殆ど同じルートです。

急登
【これより急坂 要注意】

急登が一段落すると西側がちょっと開け、更に少し進むと「天狗岩」という所に着きました。富士山や三ッ峠、先月登った本社ヶ丸がよく見渡せるので休憩タイム。その後、笹とアカマツの林を登って上に出ました。右へ行けば、すぐ先が富士見平でベンチがあります。


今日は春霞みもなく、富士山がすっきりきれいに見えています。
ベンチにザックを置いて、とりあえずすぐ上の九鬼山の山頂へ。

富士見平から
【富士見平から】


九鬼山
九鬼山

こちらが九鬼山 山頂です。
まだ誰もいませんでした。

ここは北面が開け、大菩薩方面がきれいに見えています。


富士見平に戻って熱いココアを飲みつつ休憩していると、今日初めて出会う登山者が到着しました。すぐ先の分岐には久美山の道標があり、ここから左へ山稜歩きになります。松、杉、雑木いろいろで道ははっきりしているのですが、余り特徴のない道です。


小さなピークの先の871地点は檜や杉林ですが、南東側は大きく伐採されていました。

今日歩く予定の山々がよく見通せ一番遠くに倉岳山と小さく重なり双耳峰のように見えている山が最後の高畑山です。こうして見るとけっこうアップダウンが多く高畑山はずいぶん遠い。

大桑山は地図の字は小さいけれど高さは高畑山と同じくらいで、左下に中継所のアンテナ塔が小さく見えています。その手前、台形の山が高指、桐木差山でしょうか


871地点より
【871地点より高畑山方面】

尾根道
【植林と雑木の尾根道】

尾根は片側が植林や松などの針葉樹で、片側が雑木の明るい道です。

幾つか小ピークを越えて高指山に着きました。
松混じりの雑木林で、明るいのでここでお昼。

この山稜は歩く人も少ないようで、誰も通りません。静かな木立を春のやさしい風が吹き抜けます。

高指山
【高指山】

次の桐木差山は松林の横に道標がぽつんと立っているピークで、富士山が見えます。
この後はしばらく急な下りが続き、鈴ヶ音峠に出ました。ここからは車道歩きになりますが、この辺りは丁度木々が芽吹き始めた頃。車も全く通らないので、安心して柔らかな萌黄色を見上げながら歩きました。


大桑山登山口
【突坂峠の大桑山登山口】

地図では大桑山の登り口は突坂峠の少し先になっていますが、道標は突坂峠のカーブの所に立っていました。

明るい雑木の道は直登でちょっと急ですが、上がったピークは全くの自然林。今まではどんな小さなピークにも檜や松がありましたが、この名もない小さなピークが一番明るく気持ちいい所でした。

次に登る大桑山を木立の間から見ながら、しばし休憩。

明るい雑木
【明るい雑木林】
大桑山
【大桑山】

大桑山の登りは急ですが、植林の中なので木陰で涼しく助かりました。
高い松とまだ低い杉の混成林で、展望はありません。木陰に腰掛けて休憩。

このあと今日の最後の山、高畑山へ向かいます。今日は九鬼山以外誰にも会わなかったけど、高畑山には誰かいるでしょうか・・・

小さなピークを越えると、やがて雑木の道となり岩っぽい所に出ました。
両側はかなりの傾斜で落ち込み、目の前には歪んだ平均台のような狭い岩稜。木々があるので下まで滑落する訳じゃないけど、ちょっと緊張しながらササッと通り過ぎました。ゆっくり歩くと、かえってバランスを崩しそうな所です。
ここを過ぎれば高畑山も目の前。

狭い岩稜
【高畑山直前の狭い岩稜】
高畑山
高畑山


高畑山 山頂に着きました。
ここも誰もいません。ちょっとびっくり。

この高畑山は、この山だけを目的に登って来る人は少なく、倉岳山と合わせて登る人が多いようです。富士山の眺めは、たしか倉岳山よりもいいように思いましたが、この時間はもう逆光で霞んでいました。

ここが今日の最後なのでゆっくり休んでいたら、やっと一人、二人と来て、何だかちょっとホッとしました。

高畑山からはよく踏まれた道になり、気持ちのいい雑木林の中にはミツバツツジがちらほらと咲き始めています。

通過点のようでちょっと目立たない天神山を過ぎ、十字路の穴路峠から左に下ると芽吹きの淡い緑の道になりました。


芽吹き
【穴路峠から芽吹きの下り道】
小篠貯水池
【小篠貯水池】

やがて杉林から沢沿いの道になり、大トチノキや夫婦杉など見ながら下って行きます。

石仏を過ぎて、しばらくすると小篠貯水池が見えてきました。深い青緑の水面に、山吹の黄色が明るく映えています。

のんびり池を眺めながら横切り、民家の間を右に左に曲がりながら鳥沢駅に向かいました。


今回のルートでは思いのほか植林が多く、時期もちょっと早いせいか花はあまり見かけず残念でした。九鬼山へは、自然林が続いて花の多い猿橋駅からの道の方が楽しいと思いました。



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