蓼科山・八子ヶ峰

たてしなやま(2530m)・やしがみね(1833m)
2008年7月12日~13日


2008.7.13
(日)
双子池双子山大河原峠蓼科
山荘
蓼科山2133m点女神
茶屋
東峰隣り
ピーク
八子ヶ峰南白樺湖
晴れのち
うす曇り
06:20発07:10
07:15
07:3508:50
09:05
09:40
10:35
11:35
11:50
12:4013:25
13:55
14:1515:20着
16:15発



朝は快晴、素晴らしい青空です。清々しい空気の中、雄池と雌池をあとにして双子山へ向かいました。ヒュッテの横から、熊笹とカラマツの林を登って行きます。足元にはマイヅルソウが咲いていました。やがて朝日が差し込むシラビソ林になり、そこを抜けると・・・


双子山草原
【蓼科山~双子山】

なんて気持ちいいんでしょう!
広々とした素晴らしい草原です。
右手には雲海の上に浅間山が見え、前方にはこれから登る蓼科山が見えています。

少し先に標柱がありここがホーロク平でしょうか。爽やかな風が吹き素晴らしく気持ちいい。
深呼吸、深呼吸。
もったいなくて、ゆっくりゆっくり。


浅間山
【雲海の向こうに浅間山】
双子山
【双子山  山頂】

緩やかな道が続く広い草原の先に双子山の山頂標柱がありました。

振り返れば昨日苦労した大岳から北横岳の稜線が緩やか。ここから見ればあのルートが岩だらけとは思えないくらい優しい稜線です。


大岳から北横岳
【振り返れば大岳から北横岳の緩やかな稜線】

大河原峠
【下に大河原ヒュッテ】

双子山の山頂を過ぎると下りになって、下に赤い屋根の大河原ヒュッテが見えて来ました。

大河原峠近くなると笹原の中にハクサンチドリがポツポツ咲いています。以前は、あの双子池の周りにも咲いていたそうですが、ここもいずれ笹に占領されてしまうのでしょうか・・・

駐車場のある大河原峠から道標に従って登山道へ進みます。少し行くと岩ゴロゴロの急登になりましたが、昨日を思えば歩きやすい道です。
空は青く、緑も鮮やかですが、日差しが暑い。

まもなく緩やかになり赤谷の分岐が近づく頃になると、立ち枯れのシラビソ林になりました。まろやかな蓼科山が見えています。

立ち枯れ
【立ち枯れのシラビソ林】
将軍平
【将軍平】

将軍平でしょうか、小広い草地に出ました。正面の蓼科山の山肌には、針葉樹林に混じったダケカンバ。背が高くて、白い幹が更に上へ上へと背伸びしているようです。

すぐ先の蓼科山荘に着きました。
木陰や岩などあり休憩にいい所です。トイレは200円。テントではみやげ物も売っていました。

この先からは大岩の登りですが足場は多く、ここでも昨日より歩きやすいなあと思ってしまいます。

蓼科山荘
【蓼科山荘】
蓼科山
【蓼科山  山頂】

ひょっこり蓼科山頂ヒュッテが現れると、すぐ上が岩の広がる蓼科山の山頂でした。

逆光でちょっと暗い八ヶ岳。南アルプスの稜線は雲がたなびいて霞んでいました。

山頂は広い広い岩の広場です。
向こうには展望版があるようなので、蓼科神社の奥宮にお参りしてから行ってみました。

蓼科神社
【蓼科神社 奥宮】

山頂の西端からは、下に八子ヶ峰や白樺湖がよく見えます。
あの草原の尾根道、気持ちよさそう~!
刷毛で刷いたような雲も素敵で、青空が本当に嬉しく感謝。

八子ヶ峰の草原
【八子ヶ峰の草原尾根と白樺湖・車山】

昼食を半分だけ食べつつ、素晴らしい展望をゆっくり楽しみました。爽やかな空気にずっと眺めていたいけど下に見えるあの道も歩きたいのでそろそろ出発。大岩ゴロゴロを八子ヶ峰目指して下って行きました。


樹林帯へ
【岩の下りから樹林帯へ】

まもなく樹林帯の下りになりました。日差しが強いので、下りでも暑くて大変。登ってくる人もけっこういますが、直登なので本当に大変そうです。

やがて広葉樹も多くなって木陰道になりました。緩やかになると苔むした岩も多くなってきます。

ちょっと開けた場所に出ました。ここが2113m点でしょうか、八ヶ岳方面が見えています。
暑いので木陰で休憩。

2113m点から
【2113m点から見る八ヶ岳】
カラマツ林
【素晴らしいカラマツ林】

また急な下りになりましたが、しばらくすると熊笹の広がる明るいカラマツ林になりました。
ずっと続いて、秋には黄金色に輝く素晴らしい林になりそうな、素敵なカラマツ林です。


やがてハルゼミの賑やかなミズナラ林になりました。ここも気持ちのいい道です。大きく枝を広げたダケカンバの大木を過ぎると車道が見え女神茶屋に出ました。閉ざされていて今日は営業していない様子です。


ダケカンバの大木
【ダケカンバの大木】

女神茶屋
【女神茶屋】

女神茶屋の裏手から登って行きましたが、しばらくは樹林帯の急な登りで暑い。ウツボグサやハクサンフウロなどの花が見られるようになると、まもなく尾根に出ました。ここからは暑くても気持ちのいい道です。


蓼科山
【ヒュッテアルビレオ前から見上げる蓼科山】

蓼科山の山頂から見えた赤い屋根のヒュッテアルビレオに着きました。ここは蓼科山がすぐ横に見えています。

広い草原の中で、眺めは素晴らしい小屋です。
素泊まりのみの営業のようですが、展望のいい秋などは良さそうな山小屋でした。

ヒュッテアルビレオ
【振り返り見るヒュッテアルビレオ】
東峰の西隣のピークでした
【多分 八子ヶ峰の山頂】

東峰を過ぎ、緩やかな上下で眺めのいいピークに着きました。ちょっと早いけど「←蓼科湖・白樺湖→」の道標が立っているのでここが八子ヶ峰の山頂でしょうか。先にはここより高そうな場所がないので多分ここが山頂でしょう。

岩などあって眺めもいいので、ここで残り半分の昼食タイムにしました。



ハクサンチドリ

ハクサンフウロ

ウツボグサ

ニッコウキスゲ

アヤメ

さて、今回の山旅もそろそろ終わり。気持ちのいい草原の中、向こうに見えるのは車山かな、などとのんびり花など見ながら歩いて行きました。右下にはスキー場も見えます。

八子ヶ峰の草原
【車山を見ながらの草原の道】

やがて下りになりかかった場所の横に何やら道標が・・・
行ってみると、なんとここに「八子ヶ峰」の標識がありました。びっくり! 
慌てて地図で確かめると確かにここが八子ヶ峰の山頂のようです。この緩やかに曲がった尾根は東峰が一番高く、次いでさっきの展望ピーク、この「八子ヶ峰山頂」は3番目の高さのようです。

ということは下に着くまでの時間が増えるの? でも、白樺湖からはバスも1時間に1本くらいはあるはず。すずらんの湯で時間調整すればいいので、まあいいか。

八子ヶ峰から
【本当の八子ヶ峰山頂から振り返り見る 蓼科山~八ヶ岳】

スキー場
【スキー場】

この先はスキー場を下るようになり、リフトの建物を過ぎるとまた平坦な尾根道が続くようになります。アヤメやニッコウキスゲ、ヨツバヒヨドリなどがあちこち咲いていました。

廃屋の先から右に折れ、白樺湖を見ながら下って行くとスキー場施設や駐車場に下り立ちます。左の小さな赤い屋根は立派な公共トイレでした。


左手の車道を下りて行くと白樺湖に出て、「すずらんの湯」は右へ2,3分行ったところにありました。さっぱり汗を流して、いい気持ち。茅野駅行きのバス停はすぐ向いにありました。


二日間の北八ツは変化に富んで楽しい山旅でした。北横岳から大岳、双子池はとんでもなく歩きにくい岩・岩・岩。双子山と八子ヶ峰は気持ちのいい草原。雨池と双子池は静かな森に抱かれた静寂の池。そして蓼科山は360度の素晴らしい展望の山でした。周辺はカラマツ林やダケカンバが多いので、秋は黄金色に輝きそうです。今度は秋に、麓中心に歩いてみたいと思いました。


北横岳・八子ヶ峰の花々



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