檜洞丸

ひのきぼらまる(1601m)


以前、蛭ヶ岳の稜線でコイワザクラを見ましたが、大笄周辺でも咲くそうです。
檜洞丸のシロヤシオも、そろそろ咲き始めている頃だと思うのですが・・・


2009.5.9
(土)
 西丹沢コシツバ沢犬越路小笄檜洞丸ブナ林
ベンチ
石棚山板小屋沢ノ頭箒沢
公園橋
快晴 08:30着
 08:40発
09:50
10:00
10:25
10:40
11:55
12:00
13:10
14:00
14:40
14:50
15:10
15:20
16:00
16:05
16:55着
17:06発



いつものように谷峨駅から乗車。連休明けの今日は座ることができました。玄倉では、丹沢湖の奥に真っ白な富士山の頭が見えていました。西丹沢自然教室で登山届けを出して出発。青空の下、しばらくは新緑を見ながらの車道歩きです。


用木沢出合から瑞々しい緑の中を進み、水色鉄橋を渡ると渡渉箇所。一時設置されていた木橋は台風で流されてしまい、以前の状態。4日間降った雨で増水した沢はハイカットの登山靴でも水が入りそう。先行の方たちも素足になっていたので、私も靴を脱いで渡渉しました。ちょっと面倒だけど、素足での徒渉はひんやりして、いい気持ち。すぐ先の小さな滝もかなり増水していて、いつもの細い流れとは違い岩幅いっぱいに流れていました。


用木沢
【用木沢 徒渉】

小滝
【小さな滝の水量も多い】

しっとり瑞々しい苔など見ながら進み、やがてコシツバ沢。新緑に輝く沢筋の急登です。今までここは涸れ沢だとばかり思っていましたが、今日は細い流れがありました。
服が濡れるかもと心配したスズタケのトンネルは、枯れて乾いていたので大丈夫。犬越路に出ると、涼しい風に汗も引いて、ほっと一休み。周辺の山肌は濃淡の新緑いっぱいです。


新緑のコシツバ沢
【新緑のコシツバ沢へ】

犬越路
【犬越路】

富士山
【犬越路の先からは富士山】

明るい青空、爽やかな風に気持ちよく歩いて行くと、右手に富士山が見えて来ました。
この尾根は急登が多いけど、今日のように快晴の日はずっと見えていて嬉しい。


緩やかな尾根から小笄への登りになると、コイワザクラがちらほら見えて来ました。岩にしがみつくように可憐な花を咲かせています。大笄にかけて点々と咲き、次はどこに咲いているかなと宝探しのようです。


コイワザクラ
【岩に咲く可憐なコイワザクラ】

コイワザクラ
【コイワザクラ】

振り返れば大室山が大きく、ここから見る大室山はどっしり安心感(?)があって、好きです。ここまで上がると芽吹きも浅い。


大室山
【振り返り見る大室山】

大笄の先からはマメザクラも多くなってきました。白っぽい桜やほんのり桜。向こうに見えるのは、帰路の石棚山稜です。神ノ川分岐のベンチから富士山見ながらしばし休憩。


石棚山稜とヤマザクラ
【大笄から見る石棚山稜とヤマザクラ】

富士山
【神ノ川分岐から見る富士山】

熊笹ノ峰の先のクサリ場にもコイワザクラが咲いていました。
ピンクの可憐な花、ここでは日差しの中で明るく咲いています。


コイワザクラ
【岩場のコイワザクラ】

コイワザクラ
【コイワザクラ】

バイケイソウの緑が鮮やかになって、段々道が見えて来ました。檜洞丸の山頂もすぐです。
マメザクラが多く、バイケイソウの緑とヤマザクラのうっすらピンクがきれいです。


檜洞丸へ
【バイケイソウの中、 檜洞丸へ】

バイケイソウとヤマザクラ
【バイケイソウとヤマザクラ】

檜洞丸
【檜洞丸 山頂】

檜洞丸の山頂に到着。まだシロヤシオやトウゴクミツバの花期には早いので、今日は空いています。

富士山とマメザクラを見ながらお昼。暑くなく寒くなく、今は一番いい季節で、爽やかな日差しがいい気持ちです。

青ヶ岳山荘は、今日はお休みでしょうか。人の気配がありませんでした。
蛭ヶ岳方面もすっきり見えています。

蛭ヶ岳方面
【蛭ヶ岳方面】

青々としたバイケイソウの中に続く木道。この先のシロヤシオ、何やら葉も少なく、花芽もない感じでした。今年は寂しくなりそうな雰囲気です。


木道
【青々としたバイケイソウ】

シロヤシオ
【シロヤシオ  花芽ない・・・】

帰りは、好きな石棚山稜を下りることにします。同角ノ頭分岐では「玄倉林道完全通行止め(歩行者も)、ユーシンロッジ休業」の注意看板が立っていました。平成18年から林道補修工事をしていますが、まだしばらく続きそうです。


同角ノ頭分岐
【同角ノ頭分岐】

ブナ林へ
【ブナ林へ】

浅い緑のブナが続く石棚山稜。ここのブナ林はいつ来ても気持ちよくて、好きな場所です。


石棚山稜
【石棚山稜】

石棚山稜
【石棚山稜】

足元には黄色のツルキンバイ(?)があちこちいっぱい咲いていました。どこでも見かけるキジムシロの仲間であまり見向きもされませんが、よく見ると可愛い花びらです。3枚葉も可愛いので、花がピンクならもう少し人気の花になりそう。


ツルキンバイ
【点々と咲くツルキンバイ】

ツルキンバイ
【(たぶん)ツルキンバイ】

この先は岩混じりの急下りが多くなります。途中のシロヤシオ。全体は葉ばかりですが、この枝にだけ蕾が少しあり嬉しくなりました。黄緑の葉の先端は素晴らしく鮮やかな赤。とてもおしゃれで、きれいです。


シロヤシオの蕾
【赤い縁取りとシロヤシオの蕾】

板小屋沢ノ頭へ
【板小屋沢ノ頭へ】

板小屋沢ノ頭からは急な下りが続くようになります。この辺りはスズタケが茂って道に被さる細い道でしたが、今は枯れて道幅もちょっと広くなり歩きやすくなっていました。
そして最後のシロヤシオの木に、ようやくポツンポツンと咲いている白い花を見つけた時は、とても嬉しくて感激してしまいました。まだ時期が早いせいもありますが、今年のシロヤシオは寂しい雰囲気だったので、二つ三つでも花を見られて本当によかったです。


スズタケ道
【枯れたスズタケ道】

シロヤシオ!
【やっと見つけたシロヤシオ!】

シロヤシオの花付きの良し悪しは周期的なものがあるようですが、その冬の寒さや残雪の量にも影響されるのではと思うことがあります。 寒さが続く冬は雪がいつまでも消えないので、雪で覆われた土中の水分は保たれますが、暖冬で早く雪解けして地面が露出すれば土中の根は乾燥に耐えなければならず、花芽生成まで養分が回らないんじゃないかと・・・

花付きがよかった去年、檜洞丸山頂手前の木々は他と比べ花が少ないように感じ何故だろうと思いました。あの辺りは日当たりがいいので雪解けも早かったせいではないかと勝手に推測したりして、木々のことをあれこれ想い巡らせ想像するのも楽しい気がします。


少し下った所でカメラの忘れ物を見つけました。昨日まで雨でしたが、濡れていないので今日来た方の物でしょう。そのままには出来ないので、とりあえず持って降りることにします。
板小屋沢に下り立ち、堰堤の先で渡渉。キャンプ場を過ぎれば箒沢公園橋のバス停です。時間があればカメラを西丹沢自然教室に届けようと思いましたが、バスの時間が迫っていたので持ち帰りました。翌朝、自然教室に電話しておいたら、夕方になって持ち主と連絡が取れました。よかった、よかった。

私も以前、北八ツの稲子湯に置き忘れて慌てたことがありました。それ以来、カメラの側面には電話番号を貼り付けています。山行手帳も大事なので、姓名・電話番号を明記。(拾って下さった方に連絡してもらえるように・・・)



犬越路から檜洞丸への岩場ではコイワザクラが点々と咲いていて、とても可愛いでした。山頂は思いのほかマメザクラが多く、ミツバツツジのピンクが少ない代わりに淡いピンクを楽しめました。今年はシロヤシオも少なそうですが、とりあえず咲き始めの数輪だけでも見ることが出来たので嬉しかったです。



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