仙丈ヶ岳

せんじょうがたけ(3032m)


南アルプス鹿被害に対する取り組みに賛同する、「ヤマケイオンライン南アルプスプロジェクト」
”サントリー×ヤマケイ鈴木みきさんと行く南アルプス応援ツアー”に参加させて頂き、仙丈ヶ岳へ行ってきました。


2013.7.27-28 (土日)
曇り、時々青空
 北沢峠大滝ノ頭馬の背ヒュッテ仙丈ヶ岳小仙丈ヶ岳北沢峠



歌宿
【歌宿から見る鋸岳】

今回も私は場違いな感じで恐縮ですが、新宿の集合場所で、担当のげんさんはじめ、参加のブロガーさんやスタッフの皆様とご挨拶。

新宿から出発したツアーバスは戸台で乗換えます。戸台から北沢峠への南アルプス林道バスは初めてなので、車窓の景色も新鮮。

急なザレ斜面にうっすら見える横縞は鹿のトラバース獣道とのことで鹿の機敏さに驚き、歌宿からは素晴らしい鋸岳の姿に感動しました。

北沢峠に到着。昼食後、準備体操をしてスタート。今回のツアーリーダーは長年NHKの天気予報で拝見していた村山貢司氏。南アルプスが大好きであちこち隈なく歩かれているそうです。

予定の藪沢新道は残雪多く、まだ橋が架けられてないので現在通行止め。大滝ノ頭経由で行きます。


北沢峠
【北沢峠】

最初からシラビソなどの急な樹林帯で、息を整えながら登って行きます。
マルバダケブキが群生している所は、鹿被害以前は他の花が群生していたのでしょうね。
「オコジョだ!」の声に、慌てて斜面を見れば、小さな姿のオコジョが一目散。
初めて見たオコジョはとっても可愛かったけど、あっという間に走り抜けてしまいました。


樹林帯
【急登】

マルバダケブキ
【マルバダケブキ】

大滝ノ頭
【五合目 大滝ノ頭】

途中休憩しながら五合目の大滝ノ頭に到着。
楽しいおしゃべり休憩の後、ここから右の山腹道へ進み、馬の背ヒュッテへ向かいます。


仙丈ヶ岳は秋に一度歩いていますが、このトラバース道は初めて。
途中には小沢が数本あって、苔むした岩肌からは美味しそうな水が滴っていました。
無人の藪沢小屋の前後には雪渓があり、今年はどこも残雪が多いようです。


トラバース道
【トラバース道】

藪沢の雪渓
【藪沢の雪渓】

藪沢からは短い登りになります。
ちらほらと花を見かけながら進んで行くと、鹿柵が見えてきました。

柵の中には花が見えますが、ミヤマキンポウゲなど種類が限られているようで、鹿被害の様子が窺われます。


鹿の防護柵
【鹿の防護柵】
 

ヤマガラシ

ミヤマキンポウゲ

ハクサンフウロ

シナノキンバイ

今夜の宿、馬の背ヒュッテに着きました。7月最終の週末なので、今日は大賑わい。
食事は4回目なので外で待機。オールフリーで乾杯かと思ったら皆さんの手には違う物が(笑)
あとは食べて寝るだけなので当然ですね。 でも、山行途中の時はオールフリーにしましょう~


馬の背ヒュッテ
【馬の背ヒュッテ】

オールフリー
【下戸の私 オールフリーでかんぱ~い!】

皆さんのザックから出てくるおつまみの数々。私もあれこれご馳走になり、
食事までの約2時間は和やかな宴会が続き、笑いが絶えませんでした。


準備中
【準備中】

和やかな宴会
【和やかな宴会】

お待ちかねの夕食タイムになりました。カツカレーはとても美味しく、お代わり自由。
そして若いオーナーさんから、小屋の取り組みや鹿対策のお話がありました。


美味しいカレー
【美味しいカレー】

馬の背ヒュッテ
【小屋番さんのお話】

山歩きをされる方なら誰でも鹿による花や樹皮の被害を実感されていると思いますが、ここ南アルプスも同様で、ニュースでも時々取り上げられています。近年の異常な鹿被害は、天敵ニホンオオカミの絶滅、地球温暖化による越冬鹿の増加、狩猟人口の減少と高齢化、銃規制などなど。

そして鹿は生後1年で出産できるとのお話にびっくり。本来はそのくらい数多く出産しなければ天敵や越冬で生き残れない動物だったんですね。その天敵を駆除捕獲し絶滅させてしまったのも、地球温暖化にしてしまったのも人間。生存数を調整してくれる自然環境が変わったからといって鹿に出産調整できるはずもなく、餌資源確保に鹿たちも生存競争が激しく困っているでしょう

しかし、これではよほどの対策を取らない限り鹿の減少は見込めず、高山植物や農家の被害も拡大して、ただごとではないと思いました。どうしたらいいか。保護柵やハンター確保など対策には費用もかかるので、自治体や山小屋だけでは厳しい状況。私たち登山者も更に実態を知って、協力できることは何かを考えることが必要だと思いました。



・・・・・・・・  翌日  ・・・・・・・・

朝。 この季節は小屋の横から日の出が見れるとのことで、甲斐駒ヶ岳の横、仙水峠の雲間から太陽が昇ってきました。


天気に不安があるので、朝食はお弁当にして早めのスタートです。



日の出
【日の出】

上の方の柵内には、ヨツバシオガマが群生しています。
花の復活には偏りがあるようですが、徐々に種類も多くなってくるといいですね。


防護柵
【防護柵】

柵内の花畑
【柵内の花畑】

仙丈ヶ岳へ
【仙丈ヶ岳へ】

樹林帯を抜け、丹渓尾根に乗ると仙丈ヶ岳が見えて来ました。花畑だったという藪沢カールが素敵ですが、どんな様子でしょう。


すぐ隣には、朝日に輝く中央アルプスの稜線が見えています。
今まで遠い存在だった中央アルプスも、昨年初めて登ったので何とか山座同定できそう。

中央アルプス
【中央アルプス】

足元にはコイワカガミやチングルマなど咲いていますが全体に花数が少なく、やはり寂しい雰囲気です。

両側のナナカマドは花盛り。秋の紅葉の頃はきれいでしょうね。


ナナカマド
【ナナカマド】
 

ハクサンチドリ

コケモモ

コイワカガミ

アオノツガザクラ

ハクサンイチゲやキバナシャクナゲなど見ながら進み、仙丈小屋に到着しました。
今日は天気が危ぶまれましたが、雲は多いながらも遠望は利き、
気持ちよさそうな丹渓尾根の向こうには鋸岳や甲斐駒、八ヶ岳など見えています。

丹渓尾根
【丹渓尾根  鋸岳~甲斐駒】

朝食抜きでここまで来たので、お腹ペコペコ。  早速、朝ごはんです。
簡単なおにぎり弁当かと思ったら立派な鮭弁当で、おしゃべりしながら美味しく頂きました。


仙丈小屋
【仙丈小屋】

馬の背ヒュッテ お弁当
【馬の背ヒュッテ お弁当】

甲斐駒ケ岳見つつ
【甲斐駒ケ岳見つつ】

エネルギー補給して、皆さん元気にスタート。
どんどん小さくなる仙丈小屋や遠くの山々を見ながら登って行きます。

足元にはミヤマダイコンソウ、タカネツメクサ、まだ蕾のチシマギキョウなどちらほら咲いていました。


目指す仙丈ヶ岳の上に、うっすら青空も見えてきたので、嬉しい~
右手には仙塩尾根が伸びていて、遠くの塩見岳も懐かしいですね~
仙塩尾根もまだ未踏。行きたいルートもいっぱい。いつか歩けるんだろうか・・・


仙丈ヶ岳へ
【仙丈ヶ岳へ】

仙塩尾根方面
【仙塩尾根方面】

仙丈ヶ岳の山頂に到着しました。早速オールフリーで記念撮影。
雨にもならず、遠望も利いて、良かったですね~!


仙丈ヶ岳
【仙丈ヶ岳】

オールフリー
【オールフリー】

歩いてきた向こうの稜線を眺めながら、グルッと回り込むように砂礫の道を下山開始。
下に広がる藪沢カール。その先の丹渓新道も、独標までは歩いてみたいなぁ。

途中から、みきさんと初めておしゃべりしながら歩きましたが、
かたわらの岩に咲く赤い小花が可愛くて、みきさんの後姿に似ていました。


藪沢カール
【藪沢カール (拡大)】

甲斐駒ヶ岳
【甲斐駒ヶ岳見つつ】


チシマギキョウ

ミヤマシオガマ

タカネツメクサ

オオバスノキ?

8時過ぎ、空がずいぶん明るくなってきました。
雲も薄れ見晴らしも更に良くなってきました。

小仙丈ヶ岳へのトレイルも見えて気持ちいい~

小仙丈ヶ岳へ
【小仙丈ヶ岳へ (拡大)】
振り返る仙丈ヶ岳
【振り返る仙丈ヶ岳 (拡大)】

振り返り見る仙丈ヶ岳。
見晴らしのいい稜線歩きは本当にいい気持ち。

左下に馬の背ヒュッテが見えてきました。
緑の絨毯に包まれるように建っています。

また多くの花が戻って来ますように!

馬の背ヒュッテ
【馬の背ヒュッテ】

向こうに甲斐駒ヶ岳や北岳を眺めながら歩く、小仙丈ヶ岳への道。
北岳の横にはうっすら富士山も見えていて、なんて気持ちいいんでしょう。

甲斐駒ヶ岳~北岳
【甲斐駒ヶ岳~北岳】

小仙丈ヶ岳
【小仙丈ヶ岳 山頂付近】

この時間になると小仙丈ヶ岳にも登山者が多くなるので、少し手前で休憩。

雲間から日が差してきて、青空も広がってきました。

ようやく夏山らしくなってきたのに、そろそろ下には樹林帯が見えてきました。名残惜しいけど、下らないといけませんよね・・・

甲斐駒ヶ岳見つつ
【甲斐駒ヶ岳見つつ (拡大)】
苔むす樹林
【苔むす樹林】

昨日の休憩場所、大滝ノ頭で休憩。
苔むす林床に咲く可愛い小花を教えていただきながら下山しました。

 

コイチヨウラン

キソチドリ

イチヤクソウ

クリンソウ

無事に北沢峠に戻って来ました。ここで昼食。
馬の背ヒュッテのお弁当の後は、長衛荘のわらびもちパフェ。色々な味が楽しめて、とっても美味しく至福の時間でした。

長衛荘前には、そろそろ咲き終わりのクリンソウが群生していました。

わらびもちパフェ
【わらびもちパフェ】

帰路は高遠さくらの湯に寄って汗を流し、無事下山の乾杯。
そして、今回も頂いた可愛いサイン入りのみきさんの新刊本は、
イラスト・写真・エッセイなど、13年の山の歩みが盛り沢山な楽しい本でした。


高遠さくらの湯
【高遠さくらの湯】

みきさん 新刊本
【みきさん 新刊本】


サントリーさん、ヤマケイさん、ほか関係者の皆さん、今回も色々ありがとうございました。鹿の被害は年々深刻化し、問題も山積みですが、これ以上被害が広がらず、少しずつでも花が増えてくることを願うばかりです。

また、「山で飲むならオールフリー」キャンペーンも実施中です。山ランチ投稿1件につき、100円がヤマケイオンラインを通じて、南アルプスの山岳環境保全に使わるそうなので、ぜひご応募下さい。



 仙丈ケ岳の花々


------皆さんの仙丈ヶ岳レポはこちら(50音順)------

● cyu2さん    : 「カラダよろこぶろぐ」
● げんさん    : 「怪しいツアー回想録」
● 工場長さん  : 「山ばっかり、酒ばっかり」
● たけさん    : 「たけさんの山あるき」
● まゆちゃん  : 「まゆちゃんの山登り」
● まゆ太さん  : 「やまやのはなみち」
● 矢車草さん  : 「山と野と」




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