三ッ森北峰・麻生山

みつもりきたみね(1245m)・あそうやま(1267m)


権現山の西に位置する三ッ森北峰と麻生山は、自然林に囲まれた小さなピーク。
北峰からの富士山と、鋸尾根と長尾根の紅葉や落ち葉道を期待して出かけました。


2013.11.23
(土)
 杉平入口北峰
入口
鋸尾根
900m辺り
北峰尾名手峠麻生山巻き道分岐長尾根
900m辺り
駒宮
分岐
富岡
快晴  08:50発09:0510:00
10:05
11:15
11:40
12:0512:15
12:40
13:0013:30
13:35
14:1014:30着
14:34発



猿橋駅8:28発の上和田行きのバスに乗ります。登山者は少なく杉平入口で下車したのは私ひとりでした。右下に伸びる舗装道路を下り、道なりに曲がりながら進んで行きます。まだ朝日の差し込まない白菜畑は霜でうっすら白くなっていました。


鋸尾根・北峰 入口
【鋸尾根・北峰 入口】



葛野川を渡り、カーブしながら上り返して行くと鋸尾根入口で大月市の道標が立っています。

竹林前の畑から振り返ると、富士山の頭がきれいに見えていました。

しばし植林と雑木の交互の急登で、倒木がけっこう多いです。東側には真っ赤な紅葉もポツポツあり、黄葉は朝日を受けて輝いていました。

倒木多い
【倒木多い】

植林を抜けると素晴らしい広葉樹林で、赤・黄・オレンジ・うす緑など色とりどり。


鋸尾根 西側
【西側 (拡大)】

鋸尾根 東側
【東側 (拡大)】

鋸尾根 紅葉
【鋸尾根の紅葉 (拡大)】

鋸尾根は概ね東寄りに道が付けられているので、朝日が差し込み、紅葉も輝いています。

中央沿線の山は丹沢より紅葉が遅めのようで、800mから900mあたりでも、まだきれいな色彩が楽しめました。

1000m辺りになると、木々の葉も落ち葉色。
黄色や茶色になってきましたが、明るい光の下では、どんな色も素敵に見えます。

落ち葉色
【落ち葉色】
落葉の鋸尾根
【落葉の鋸尾根 (拡大)】

1100m辺りではすっかり落葉し、落ち葉いっぱいの尾根道になりました。明るい光の下、落ち葉サクサク歩きます。

途中の高みは南側の巻き道を進み、木々の向こうには北峰や麻生山が見えてきました。

巻き道
【巻き道】
北峰へ急登
【北峰へ急登】

やがて尾根が狭くなり、露岩の小ピークは南側を巻いて行きます。

次の小笹や岩混じりの急登をこなすと大寺山分岐で、すぐ右手が山頂です。

三ッ森北峰に着きました。
今日は快晴。3度目の正直でようやく富士山を眺めることができ、道志の山や三ツ峠山周辺もきれいに見えています  左上には飛行機雲。


数年前(と思ったら2006年と2007年?ビックリ!)はなかった鏡があり、ちょっと異様。夜の鏡は怖ろしいけど、太陽の下の鏡は別の意味でもっとオソロシイ。

三ッ森北峰
【三ッ森北峰 山頂 (拡大)】

北峰の西には大菩薩連嶺が横一列にずら~~~っと望め、素っ晴らしい眺めです。
真横の雁ヶ腹摺山からこちらへ伸びる念願の楢ノ木尾根。いつか必ず歩きたい・・・

北峰からのパノラマ
【 三ツ峠山      滝子山~小金沢連嶺~大菩薩嶺 】

北峰から麻生山へ向かいます。最初は滑りやすい急斜面で、気の抜けない下り。
その後も小さなアップダウンで、露岩周辺はコイワカガミの葉が黒光りして群生していました。


北峰から急下り
【振り返る急下り】

アップダウン
【小さなアップダウン】

下り立った所が尾名手峠で、道標がバラバラになっていました。駒宮への道標が北を指して置かれていたので、南東向きに置き換えましたが、その長尾根方面へのトラバースルートは急な山肌につけられた細道なので、ちょっと危険。落ち葉の時期は特に要注意です。

麻生山へは直進。
ここからは気持ちのいい陽だまり散歩道です。


尾名手峠
【尾名手峠】

ひと登りすると麻生山の旧標識で、あの風情のある倒木ベンチは崩れていました。残念。
三角点のある山頂は展望なし。ここは富士山が望めますが、木々が随分伸びてきました。


麻生山ベンチ
【麻生山ベンチ】

富士山
【富士山 (拡大)】

気持ちのいい尾根を進み、麻生山の山頂。
三角点はありますが、木々に囲まれているので、冬枯れの時期以外展望はありません。

ここで単独男性とすれ違いましたが、それ以降は誰も見かけず、静かな山域です。


麻生山 山頂
【麻生山 山頂】
長尾根分岐
【長尾根分岐】

麻生山から落ち葉道を下り、少し東へ進んだ所の赤印から右へ折れて、長尾根を下ることにします。

落ち葉いっぱいの滑りやすい急下りですが、ジグザグに細道がついています。落葉の林の中にも、ぽつぽつと紅葉。


長尾根
【長尾根】
巻き道分岐
【巻き道分岐を振り返る】

急下りが緩んで、尾名手峠からの巻き道と合流しました。


緩やかな下りになり、落ち葉いっぱい。登山靴が埋もれそうな所もあり、ふかふかの道です。
右手には、木々に透けて朝の鋸尾根のデコボコが見え、山肌の紅葉もとてもきれいです。


落ち葉いっぱい
【落ち葉いっぱい】

鋸尾根のデコボコ
【鋸尾根のデコボコ】

紅葉黄葉も見えてきて足元はふかふか落ち葉。
見上げれば、真っ赤なもみじや黄色のかえで。


長尾根
【長尾根】

紅色のもみじ
【紅色のもみじ (拡大)】

黄色のかえで
【黄色のかえで (拡大)】

長尾根
【長尾根】

足に優しい落ち葉道。
緩やか単調なので、ちょっと眠くなりそうなゆるゆるの道です。

落ち葉カサカサ、サクサク・・・
私の靴音だけが聞こえていました。


下るほどに紅葉黄葉も増えてきて、落ち葉も優しい彩り。
形もいろいろで、この柔らかな色合いがしみじみと心に沁みます。


落ち葉道
【落ち葉道】

彩りの落ち葉
【彩りの落ち葉 (拡大)】

やがて左の枝尾根へトラバース。輝く黄葉の中を東へ進み、
紅葉混じりの松林から西へ向きが変わり、更に下って行きます。


枝尾根へトラバース
【黄葉のトラバース】

松林
【松林】

天神峠・駒宮分岐
【天神峠・駒宮分岐】

低木帯になると天神峠・駒宮分岐です。前回は左の天神峠経由だったので今日は右の駒宮へ。

下り始めると、正面にきれいな三角のオゴシ山が見えてきました。あの尾根も良さそうです。

民家近くからは、朝の鋸尾根と北峰がよく見えていました。北峰はなるほど三ッ森といった雰囲気です。

あとは道なりにくねくね曲がって富岡バス停へ向かいました。

鋸尾根と北峰
【鋸尾根と北峰】


いつかリベンジしようと思っていた北峰からの富士山。2,3年前と思っていたら、ずいぶん前だったようですが、3度目の正直できれいな富士山を望めて良かったです。麻生山周辺は相変わらず気持ちよく、鋸尾根も長尾根も下半分は紅葉黄葉がきれいでした。風もない穏やかな青空の下、ふかふか落ち葉道や冬枯れ陽だまり道も楽しめた、静かな晩秋の一日でした。




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