尻立山

どんでんやま(940m)
平成29年5月21日~22日

大好きなシラネアオイが見頃という佐渡島へ行き、ドンデン山~金北山を縦走してきました。
アオネバ登山道から標高が上がるほどに花が変わり、シラネアオイ群生地では大感動でした。


2017.5.21
(日)
 アオネバ
 登山口
ユブアオネバ
十字路
金北縦走路
入口
椿越峠尻立山ドンデン
山荘
論天山金北縦走路
入口
ドンデン
山荘
快晴  09:15着
 09:25発
10:35
10:45
11:45
12:05
12:2512:5513:15
13:35
13:50
14:20
15:15
15:20
16:2016:45着



昨年弥彦山から帰って、次は花の島・佐渡島へ行きたいと思い、佐渡トレッキング協議会から地図など資料一式を送ってもらっていたのですが、「青空、花いろいろ、ドンデン山荘泊」などいつもの欲張りな条件。天気予報を見てからでは山荘の予約がなかなか取れず、昨年は行けずにいました。

今年も佐渡のブログをチェック。群生地のシラネアオイが咲き始めと聞いて山荘の空き待ちし、晴天確実の金曜土曜は×でしたが、日曜日が△に変更になったので急遽予約を入れました。新潟港までの夜行バスも残席わずかでしたが、滑り込みで予約。あとは月曜日まで晴天が続いてくれることを願いつつバスタ新宿へ向かいました。


新潟港5:40着。佐渡汽船両津港行6:00発カーフェリーに乗船(二等船室/2250円)。
2時間半の船旅なのでしばし休んでから通路に出れば、船の周りをカモメが飛び交っていました。
佐渡島が見えてきて、両津港が近づくと金北山~ドンデン山らしい山々も見えてきました。



【カーフェリー カモメ】

金北山~ドンデン山
【金北山~ドンデン山】

8:30両津港着、8:50発ドンデンライナー(予約制700円)に乗車。アオネバ登山口BSで降りたのは新潟在住の女性3人組と私だけでした。

バス停から6,7分車道歩きですがタニウツギや白いオドリコソウ、ツリバナなど咲いています。

アオネバ登山口には大きな案内板と簡易トイレが設置されていました。


アオネバ登山口
【アオネバ登山口 渓谷案内板あり(拡大)】

登山口からヤマオダマキが咲き始め、その後もコケイランやイワカガミなど花が続きます。
3人さんも花勉強中のようで歩調も似ているので、花の名を教えてもらったり教えたり。
リーダーさんとは船中でもチラッとお話をしたので、この後もご一緒することになりました。


アオネバ渓谷
【アオネバ渓谷】

アオネバ登山道
【アオネバの名の由来 青い粘土質のある道】

光が降り注ぐ新緑の森は清々しく、サラサラ流れるせせらぎの音も爽やか。
3本4本あるニリンソウ、チゴユリ、エンレイソウ、シャガなど花が途切れません。



【緑のせせらぎ 落合】

ユブ
【ユブ】

アオネバ登山道
【シラネアオイ咲く道】

シラネアオイは下の方では花が終わっていましたが、「ユブ」を過ぎるとあちこちで見られるようになりました。アオネバ登山道がシラネアオイ街道と呼ばれるいわれることに納得です。

シラネアオイのピンク、ニリンソウの白、オオタチツボスミレの青、エチゴキジムシロの黄、イワカガミのピンク。アオネバ登山道はまさに花街道です。

アオネバ十字路が近づくと、ヤマシャクヤクだけはまだ蕾でしたが、サンカヨウ、ルイヨウボタンなど増えてきて、皆さん共々大歓声。

アオネバ登山道
【ずっと続く花の道】


コケイラン

オオイワカガミ

サンカヨウ

ルイヨウボタン


アオネバ十字路に到着。3人さんは本当は4人のはずなのに一人寝坊して来れなかったとのこと。
リーダーさんが持って来られた冷凍スイーツ。「手伝って」と、私も頂けることになりました!
急登で汗をかいた後の冷たい大きなスイーツ。本当に美味しく大感激でした。ご馳走さま~♪


アオネバ十字路
【アオネバ十字路】


【感激の大きな冷凍スイーツ♪】

ここから金北縦走路入口まで平坦道。右に左に花を見ながらおしゃべりしつつ進んで行きます。



【ニリンソウ咲く林道】

金北縦走路入口
【金北縦走路入口から舗装道歩き】

右の坂道に入り、尻立山(ドンデン山)へ向かう先もシラネアオイは点々と咲いています。
木陰の残雪周辺にはキクザキイチゲ、カタクリ、ミヤマカタバミ、エゾエンゴサクなど。


尻立山へ
【尻立山へ】


【残雪あり】


【避難小屋が見えてきた】

樹林から抜けると避難小屋が見えてきました。今日は素晴らしい快晴ですが、空気がカラッとしているので風も爽やかです。

まだ蕾のシャクナゲや、そろそろ咲き始めたウラジロヨウラク、蕾いっぱいのレンゲツツジなど低木が広がっていました。

小さな湿地にはミズバショウが一つ二つ咲き残っていて、足元にはツボスミレ、オオタチツボスミレ、イワカガミ、エチゴキジムシロなどが広がっています。


【ドンデン高原 右に湿地】

大きな十字路の椿越峠から尻立山へ向かいます。右手に外海府海岸の日本海が見えていました。


尻立山へ
【尻立山(ドンデン山)へ)】


【外海府海岸】

尻立山(ドンデン山)に到着。
向こうに見えているのが金北山のようで、明日はあの稜線を縦走する予定です。

今日はすぐ下の山荘泊りなので、ここで簡単お昼にし、宿にザックを下してから夕食までゆっくりドンデン高原を散策することにします。


尻立山山頂から金北山方面
【尻立山山頂から金北山方面 (拡大)】


フデリンドウ

キクザキイチゲ

カタクリ

ツバメオモト


ドンデン山荘に到着。3人さんは日帰りなので山荘下バス停14:10発のドンデンライナーで下山。
お菓子やおにぎりなどいただいてしまって、名残惜しいけれど本当にありがとうございました~


ドンデン山荘
【ドンデン山荘】

「ドンデンからの眺望」
【「ドンデンからの眺望」(拡大)】

「ドンデン周辺の花と見頃」
【入山口「ドンデン周辺の花と見頃」 (拡大)】

山荘で宿泊手続きの際に教えてもらったシラネアオイ群生地へ行ってみようと思います。サブザックに変えて、6時の夕食までゆっくり散策。

先ほど下りて来た道へ引き返し、今度は反対周りで周回することにしました。

まだ枯れたままの芝草の広がるドンデン高原にはフデリンドウやノジスミレ(?)が点々と咲いています。

ドンデン高原
【ドンデン高原】


尻立山山頂に戻ってきました。北に見える金剛山や和木山方面もいつか歩いてみたい。

尻立山山頂から金剛山方面
【尻立山山頂から金剛山方面 (拡大)】

ドンデン池へ
【ドンデン池へ (拡大)】

下に避難小屋の赤い屋根やドンデン池が見えています。右の芝草の山、論天山あたりまで散策してみようかな。

先ほど通った椿越峠は十字路になっています。
椿登山口の標柱には「この山は花やみどりのたからばこ」と記られていますが、本当に花いっぱいの宝の山ですね~

椿越峠
【椿越峠 (拡大)】
ドンデン池
【ドンデン池】

ドンデン池は樹林の陰にわずかに雪が残っていましたが、魚はいないようでした。冬は全面凍結して寒そうですものね~

放牧牛注意の標柱が立っていますが、牛の姿もありません。まだ芝草が生えていないものね~

芝草の中ではエチゴキジムシロが群生。

濃い紫色のスミレも点々と顔を出していて、『こんな所にノジスミレ?』と思いましたが、帰宅後に調べたら、「日本海側・葉が表側に大きく巻く・葉は肉厚・全体に無毛」に合っているので「アナマスミレ」かも知れません。

論天山
【論天山】


オオタチツボスミレ

ツボスミレ?

アナマスミレ?

マキノスミレ


【シラネアオイ群生地へ】

椿越峠へ引き返し、教えていただいたシラネアオイ群生地へ回ってみます。

避難小屋分岐で小屋への細い道をのぞいて見たら、そちらも両側にシラネアオイが咲いていました。佐渡島は本当にどこにでも咲いているんですね~


シラネアオイは日本固有種の1属1種。淡い紫色の花びらに見えるのは萼片。
一重(ひとえ)の花が好きなので、萼片でも私にはひとえの花に見えて、本当に美しい。


シラネアオイ
【シラネアオイ群生 (拡大)】

シラネアオイ
【花が大きい (拡大)】

どの花もまさに見頃。まだ萎れた花はなく、開き始めの花や蕾もあります。
光の加減でピンクの濃淡や白っぽい花もいて、どれも可憐。 清楚で華やか。



【シラネアオイ(ピンク)】


【シラネアオイ(シロ)】

以前、この花の群生を見たくて日光白根山へ行きましたが、全く見ることが出来ませんでした。
北アルプスでもこれほどの群落を見たことがないので、誰もいない森の中、一人で大歓声。
花の小径を行ったり来たり。せめて写真をと撮ったら、膨大な数になってしまいました。


シラネアオイ
【咲き始めの株 (拡大)】

シラネアオイ
【株もいっぱい (拡大)】

残雪周辺にはキクザキイチゲも多く、ザゼンソウも群生しています。



【奥には残雪】

ザゼンソウ
【ザゼンソウ】

大興奮のひとときを過ごして、そろそろ山荘へ向かいましょう。
佐渡縦貫線のフキの花穂も可愛くて、ポツポツ咲いているマキノスミレもとっても可愛い。


佐渡縦貫線
【佐渡縦貫線 フキの花穂】


【明日歩く金北山】

オシャレな山小屋に見えたドンデン山荘は二段ベッド4人部屋でとてもきれいで今夜は私一人。
ふかふかの羽毛布団にシーツや枕カバーがあり、浴衣&半纏まで用意されていてビックリ。
食事も美味しく、歯ブラシ・タオルはないけれどお風呂もあって山小屋というより旅館でした。


ドンデン山荘 夕食
【ドンデン山荘 夕食】


【ドンデン高原から見る日没】


山荘から日没は見れないので、夕食後またドンデン高原へ上がり夕焼けを待ちましたが、これはちょっと残念。でも今日の晴天に感謝し、シラネアオイに埋もれた夢を見れそうな気持ちになって床に就きました。



 佐渡島・ドンデン山の花々




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