白馬大出公園・唐松岳

からまつだけ(2696m)

コロナ感染拡大で諦めていた北アルプスですが、長野在住の方のお誘いで唐松岳へ行ってきました。
八方尾根は高山植物の花盛りで、素晴らしい眺望とほんの一瞬のブロッケンを楽しむことが出来ました。


2020.8.3-4
(月・火)
 ゴンドラ
八方駅
八方池山荘八方池丸山ケルン2460m山荘裏ピーク唐松岳
頂上山荘
晴れたり
曇ったり
 08:00着
 08:05発
08:35
08:40
10:00
10:30
12:1512:30
12:55
13:50
14:05
14:05


今年の夏はひたすら我慢と思っていましたが、2月に暴風の小遠見を案内して下さった長野在住のベテランさんKAZUさんが同情して下さり、私の日頃の行動を話すと「問題ないでしょう、ぜひ長野へおいで下さい。」とのこと。行っていいものか迷いましたが、コロナ禍で山小屋はどこも大変。山小屋応援クラウドファンディングには参加していましたが、感染防止対策をしっかりして行くことも山小屋応援になるのではと、思い切って行くことにしました。

KAZUさんは雪が好きなようで、剱岳長次郎谷の雪渓を私が登れる所まで登りましょうとの提案にビックリ仰天。『バカ言っちゃあいけないヨ!』を丁寧語に変えて「とんでもありません、無理です!」と返信。2月に行きそびれた唐松岳になりました。地元の山仲間の間ではリーダー的存在のようで、簡単コースなのにりっぱな登山計画書が送信されてきました。若い頃は冬の北アルプスも縦走されたそうで、どんなに小さな山行でもきちんと計画書を作成するのですね、感謝です。

自宅を朝出たのでは今の私の体力では山小屋到着が遅くなりそうなので、白馬に前泊し、翌朝にゴンドラ八方駅で待ち合わせることにしました。あずさ5号は2割くらいの乗車率でしょうか、私の乗っていた車両は信濃大町で1人降りると誰もいなくなりました。JRの倒産は心配しないけれど、地方の私鉄は大丈夫かなあと心配になります。


今日は宿に泊まるだけなので、白馬駅ロッカーにザックを預け、2月に行こうと思っていた大手公園へ。
案内所でマップをもらい、駅の反対側に回って、六地蔵から大出公園までステキな小径を進みます。


【六地蔵】

【「詩の小径」へ】

白馬大出公園に着き、案内板を見れば奥の樹林帯の中に展望台があるらしいので行ってみました。
木立の中にベンチがあり、姫川にかかる吊り橋の向こうに白馬三山の稜線がチラッと見えています。
吊り橋や水車小屋もあるので、ぐるっと一回りして、また小径を通って白馬駅へ戻りました。


【白馬大出公園】

【展望台から望む うっすら白馬鑓 (拡大)】

駅前レストランで食事しながらバス待ち。八方ホテル街は人が少なく、静かというか寂しいというか。
薬師堂で明日の晴天をお願いし今日の宿へ。受付で体温測定があり、お風呂は交代で貸し切りでした。


【八方薬師堂】

【白馬メルヘンハウス】

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 4日 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


うす曇りの朝を迎えました。ゴンドラ八方駅でKAZUさんと合流し、手指消毒して乗り場へ。
リフト下の草原は花盛りで、ピンク・紫・黄・白の花々を眺めているうちに山上駅に到着しました。


【チケット売り場入口で利用同意書提出】

【八方池山荘前】

うさぎ平ではガスっていましたが、尾根上に出ると山々も見えてきて、木道の両側は花盛りで嬉しい。


【鹿島槍ヶ岳・五竜岳 (拡大)】

【花畑の段々道 (拡大)】


アカバナシモツケソウ

ハッポウウスユキソウ

ミヤマアズマギク

ハッポウタカネセンブリ

夏の八方尾根は観光客も多く、いつも賑わっていますが、コロナ騒ぎの今年はさすがに少ない。


【ベンチ広場】

【ケルン】

信州側は雲が多いものの、不帰ノ嶮が見えてきて、八方池には素敵な稜線が映っていました。
KAZUさんが持ってきて下さった冷凍パイナップル。ちょうど食べ頃でとてもおいしく、感激です。


【八方池へ (拡大)】
八方池
【八方池 (拡大)】


クルマユリ

クモマミミナグサ

ユキワリソウ

マツムシソウ

ハクサンチドリやワレモコウ、カライトソウなど見ながら、緩やかな稜線をカンバ帯へ。


【ダケカンバ帯へ】

【下のカンバ帯】

扇雪渓への水平道は両側が花畑。シモツケソウやウツボグサ、ニッコウキスゲなど色とりどりです。


【山腹道の花畑 (拡大)】

【扇雪渓へ】


オオサクラソウ

ミヤマリンドウ

ハクサンフウロ

チシマギキョウ

扇雪渓でも木陰の下で、しばし休憩タイム。


【扇雪渓】

【上のカンバ帯】

扇雪渓から上に出ると、チングルマやコイワカガミなど高山植物らしい花畑になりました。


【コイワカガミとチングルマ (拡大)】

【残雪】

丸山ケルンに到着。信州側は相変わらず雲で何も見えないので、すぐ先の小ピークへ向かいます。

丸山ケルン
【丸山ケルン 信州方面】

【次の小ピーク、2460mへ】

昨年3月に雪景色を見た所まで来ました。唐松岳~不帰ノ嶮がよく見えて、やっぱりステキな眺めです。


【2460mからの眺望 (拡大)】

山荘へ、以前の巻き道は通行止めになっていました。冬道を通って、山荘裏ピークへ。


【巻き道 通行止め (拡大)】

【冬道から山荘裏ピークへ】

山荘裏に到着。今日は雲が多いので期待していなかったけれど、剱岳がうっすら見えています。


【五竜岳 ~ う~っすら剱岳 ~ 山頂が切れて残念、唐松岳 (拡大)】

唐松岳山荘に着き、マスクを装着し体温測定。予めプリント記入してきた受付表を提出。
今年は完全予約制で、予約の際に一人は都民であることも話しましたが、快く了承してくれました。
山頂は夕食後に行くことにして、しばしティータイム。コマクサ保護地など散策しながら過ごします。

唐松岳と山荘
【唐松岳と山荘】

【コマクサ保護地 (拡大)】

相部屋には空気清浄機が置かれ、4畳ブースは2人まで。きちんとコロナ予防対策がとられています。
諸注意にあるインナーシーツ・枕カバー・マスク・使い捨て手袋・手指消毒液・体温計などは各自持参。
至る所に消毒液が置かれ、食器も使い捨てで、食事は対面ではなく横並びで座るようになっていました。


【唐松山荘夕食 非常時なので通常とは違う】

【4畳ブースの両端に一人ずつ】

日没は6:50頃。唐松岳山頂に上がり、待っているとふわふわ雲海がほんのり紅く染まっていきます。
やがて雲と雲の間に、まんまるお日様が沈んで行きました。  今日の一日に感謝です。


【雲海 (拡大)】

【日没 (拡大)】

 8月の八方尾根の花々




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