篶坂ノ丸

すずさかのまる(1456m)


前々回に引き続いて日原紅葉巡りで、今回はオロセ尾根から篶坂ノ丸へ行きます。
帰りは去年と同じくミズナラ巨樹から一石山ですが、燕岩コースで下りました。


2009.11.8
(日)
 東日原八丁橋オロセ尾根
入口
自然林
休憩
篶坂ノ丸金袋山ミズナラ
巨樹
一石山燕岩小川谷
林道
東日原
うす晴れ 07:5508:4009:1009:45
09:55
10:50
11:20
11:35
11:50
12:20
12:30
12:5513:00
13:15
13:4514:20着
14:50発



紅葉時期のオロセ尾根。3日はやむなく変更し7日は都合がつかずで、予定より随分遅れてしまいました。一石山の紅葉は昨年と変わらない様子かも知れませんが、こちらも楽しみです。
前回と同じく奥多摩駅7:25発のバスは今日も満員。東日原から今日も八丁橋を目指します。


一石山~燕岩
【一石山~燕岩】

稲村岩を見上げつつ進み、右へカーブすると前方に一石山と燕岩が見えて来ました。

小川谷橋から見る紅葉も、一週間以上経ったので大分進んでいました。

朝日に輝く紅葉を眺めながら、林道を歩いて八丁橋に到着。5,6台駐車していて登山者が準備中です。右のゲートを抜けて孫惣谷林道へ進みました。

八丁橋
【八丁橋】

オロセ尾根は地図にないので、ここからは誰もいません。周辺は紅葉が見頃で、東側の光が差し込み透ける紅葉は素晴らしく、何度も上を見上げながら進んで行きました。


孫惣谷林道
【孫惣谷林道】

モミジ
【輝くモミジ】

3つ目の急カーブの先に階段があり、ここがオロセ尾根の取り付きのようです。


杉林の中にジグザグに付けられた急登ですが、手入れされた植林なので歩きやすく、下に見える紅葉を振り返りつつ登って行きました。


オロセ尾根入口
【オロセ尾根入口】

植林
【植林から見下ろす紅葉】

自然林
【東側の自然林】

途中からは自然林と植林の境道になり、やが植林を抜けました。振り返れば木々の間に鷹ノ巣山が見えています。落ち葉いっぱいのジグザグ登りになりました。紅葉もあって、明るく気持のいい道です。


ブナ林
【ブナ林 上へ】



やがて道は西へ向かって行くように見えました。オロセ尾根ルートはエアリア地図には記載されていないけど、「静かなる尾根歩き(松浦著)」によれば、とにかく尾根伝いに上を目指せばいいことになっていたはずなので、西へ向かう道を見送り正面を上がって行きました。目の前の紅葉が真っ赤に色づいて、とてもきれいです。


しばらく登った先で、また細い道に合流しました。どうやらさっきの西向きの道が、また折り返して上がってきたようです。

その細い道を辿って登って行くと、また西へ向かっていきます。木の根元に「火気に注意」の丸いプレートがあり、右上から道が合流してきたので、右へ上がりました。

この道はやがて尾根を越え東へ延びていくので金袋山の山頂下を回りこんでいた巡視路のようです。道を外れ尾根に沿って上を目指します。

右上へ
【「火気注意」から右上へ】

オロセ尾根
【オロセ尾根】

落ち葉いっぱいで、もう踏み跡もはっきりしません。急坂なので、緩やかそうな場所を選んで明るい落葉樹林の中を上を目指して登って行きました。


あれが山頂かと思った所の先にまだ高みが見えています。左手には、先日行った天祖山が透けて見えていました。そして、振り返ればいつも鷹ノ巣山がいます。冬枯れの時期にここを下山するときは、鷹ノ巣山を正面に見て下れば大丈夫そう。この辺りも紅葉がきれいですが、雲が多くなり陰ってしまいました。曇っていても周辺は明るく雰囲気もいいので、ここは季節を変えてまた来てみたい場所です。


天祖山
【透けて見える天祖山】

広い森
【落ち葉いっぱいの広い森】

緩やかになった尾根を上がって、やがて稜線に出ました。木々の向こうには長沢背稜が見えています。この辺りが山頂かと思いましたが、左の方がいくらか高いのでそちらへ行ってみました。


この辺りが篶坂ノ丸の山頂のようでダケカンバが多い。木に山名札が付けられているようですが、ちょっと見当たりませんでした。

周辺はすっかり落葉しているので明るく、見上げる幹が白く輝いて、とても素敵。下に広がる落ち葉絨毯の上でお昼にしました。

3日以降はずっと晴天が続いていたので、落ち葉は厚みがありカサカサ・フカフカ。誰もいないので横になり、見上げる木々の、なんと清々しいことでしょう。来年の秋はもっと早く、そして春にもまた来てみたいなあと思いました。


篶坂ノ丸
【篶坂ノ丸 山頂】

シラカバ
【所々にシラカバ】

下には明るい紅葉も見えます。日差しも出てきたので、嬉しくなってそちらへフラフラ下って行ってしまいました。周辺は晩秋の装いですが、シラカバの木も多く、とても雰囲気のいい道です。

南側は日差しを受けた紅葉が明るく、とてもきれい。秋のタワ尾根は本当に素晴らしいです。

気持ちよく下ると間もなく向こうに人が休んでいるのが見え、見覚えのある場所に出ました。

タワ尾根紅葉
【タワ尾根の紅葉】
金袋山
【金袋山 山頂】


『えっ!ここって金袋山? もう? 早い』
と、不思議に思って地図を出して見れば、

なんと、大変! 忘れ物をしている! 
ウトウノ頭へ寄って来るのを忘れた!

下に見える紅葉につられフラフラ下ってしまいウトウノ頭のことをコロッと忘れていました。
なんということでしょう。
情けなくて、しばし呆然。


時間はあるので、もう一度篶坂ノ丸へ戻ろうかと思ったけれど、忘れたことがショックで、何やらガックリ。ウロウロと歩き回り悔やんでいましたが、諦めて倒木ベンチに腰掛け、ティータイムにしました。来年こそはもっと早い時期に来て、必ずウトウノ頭まで行くことにしよう。

金袋山からは昨年同様ミズナラ巨樹へ。落ち葉いっぱいの尾根は相変わらず気持ちよく、紅葉を見上げながら楽しみつつ下って行きました。


タワ尾根末端へ
【木漏れ日の落ち葉道】

紅葉
【タワ尾根の紅葉】

人形山に近づくと赤い紅葉も多くなって来ました。もう落葉した葉の方が多いようですが、それでもタワ尾根末端は本当に紅葉が素晴らしいです。


人形山付近
【人形山付近】
ミズナラ巨樹
【ミズナラ巨樹】

やがてミズナラ巨樹の所に来ました。
1年ぶりの再会で、今日は日差しがあるので明るい雰囲気です。見上げつつ、しばし休憩。


この先も紅葉と落ち葉がいっぱい。はらはらと散ったばかりの葉はまだ鮮やかで、色とりどり。ふかふか落ち葉の中を、あちこち眺めながら下って行きました。去年とほぼ同時期なので、紅葉の雰囲気も同じ。


巨樹下の紅葉
【巨樹下の紅葉】

落ち葉
【落ち葉いっぱい】

来るのが遅くなったので、一石山の真っ赤なモミジは殆ど終わっていました。この先からは、今回は左へ下らず真っ直ぐ進み、燕岩ルートを下ることにします。


一石山周辺
【一石山周辺】

一石山
【一石山のモミジ】

狭い岩稜帯を進んだ先から更に階段状に下って、先端に出ました。

前回よりは明るいものの鷹ノ巣山方面は雲がかかり始めていました。目の前には滝入ノ峰。


燕岩から
【燕岩から見る滝入ノ峰方面】
燕岩コース
【燕岩コースの階段】

左側に石段状の細い道がついているので、下って行くと立派な階段が設置されていました。下には古いベンチや道標も残っています。

燕岩の上には何やら祀られていました。フェンスがあって中には入れませんが、バケツのような物の上に小さな仏像が安置されています。ちょっと気の毒。

小さな石仏
【燕岩 奥に小さな石仏】


左へ折り返すように下って行くと、籠岩分岐を過ぎてミズナラ周回コースからの道に合流。日陰で紅葉の遅い山腹道を進んで、小川谷林道へ降り立ちました。一石神社を過ぎ、日原鍾乳洞付近は紅葉狩りの観光客がいっぱい。周辺のモミジも随分鮮やかになっていました。ウトウノ頭登頂という忘れ物(山)をしたので早い下山となり、予定より一台前のバスで帰宅しました。


篶坂ノ丸周辺は素晴らしく雰囲気のいい自然林でした。タワ尾根は紅葉も素晴らしいですが、萌黄の頃も良いらしいので、次回は春に、必ずウトウノ頭まで行ってみたいと思いました。



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