丸山・日向山

まるやま(960m)・ひなたやま(633m)


厳しい寒さが続いたこの冬、近郊の山にも遅い春がやってきたようです。
春の妖精セツブンソウに会いに、秩父の丸山から日向山を歩いて来ました。


2012.3.20
(祝)
 芦ヶ久保駅丸山
登山口
伐採地丸山森林館芦ヶ久保
分岐
日向山琴平神社芦ヶ久保駅
晴れ  08:40着
 08:50発
09:3009:55
10:00
11:00
11:35
11:55道迷い
20分
12:5013:20
14:35
14:5015:20着
15:42発




今回は2010年3月と同日・同コースです。芦ヶ久保駅で下車、駅前広場から見ると山肌には色がほとんどない。梅や連翹などピンクや黄色がなくて、春まだ浅い雰囲気です。駅前の階段を下り、国道に出て左へ進み、道標から右へ進むとまた道が分かれます。前回は左の農道公園方面の道を上がったので、今回は右の車道をそのまま上がってみることにしました。


丸山へ
【右の民宿ふる里方面へ】

民家の少ない山間のクネクネとした車道を上がって行きます。途中に何度か左の「山の花道」への分岐がありましたが、右の「民宿ふる里」方面へ上がって行きました。庭先のフクジュソウやオオイヌノフグリなどが、光いっぱい浴びて咲いています。


上の方には梅畑(桃畑?)がありました。花の咲く頃ならきれいでしょうね。
武甲山を振り返りつつ道標に従って上がって行くと、見覚えのある登山口に出ました。
あの石垣左に道標があるのですが、木陰なので見え難いです。


武甲山
【桃(?)畑から見る武甲山】

丸山 登山口
【丸山 登山口】

雑木林の鳥獣防止ネットを開閉して進むと植林になりますが、木の子茶屋分岐を過ぎると左に伐採地が見えるので前回同様ちょっと寄り道。

ヤブっぽいですが背丈は低く、午後に歩く尾根の眺めがいいので伐採木に腰掛けて休憩。
そのまま進めば上の登山道に合流します。


伐採地
【伐採地を振り返る】
車道横断
【ひとつめの車道横断】

木の子茶屋方面からの道と合流すると、所々に雪が残っていました。霜柱ザクザク踏んで、しばし急登。

やがて一つ目の車道を横断。更に、この先でもう一度車道を横断すると、「県民の森」案内板や東屋のある三叉路に出ました。

丸山への尾根上にはごく一部だけど、ツルツルの凍結残雪があるので慎重に進みます。

残雪あり
【一部にツルツル残雪あり】
丸山山頂
【丸山山頂】

丸山山頂に到着。
北側に、まだ雪がうっすら残っていました。
早速展望台へ上がってみます。


春霞ながら今日は晴天。南東方面には丹沢~奥多摩~長沢背稜が望め、
南西方面には武甲山~奥秩父~八ヶ岳~両神山が見えていました。

丸山展望台からの眺め
【丸山展望台 南から西】

北西方面には浅間山~谷川岳~赤城山~白根山~男体山が見えています。
展望盤があるので見比べながら山座同定しますが、慣れない山域は難しい。

丸山展望台からの眺め
【丸山展望台 西から北】

森林学習 展示館
【展示館と920m山】

ベンチでの昼食後はさっきの東屋がある三叉路まで戻って、県民の森の展示館へ下りました。

冬期使用不可だったトイレは今日は使用可能。隣の簡易トイレも「使用できます」の張り紙がありました。

前回、展示館の左から金昌寺方面へ進み、途中で尾根の上に移りましたが、今回は展示館の右側を回って上の920mピークを目指しました。

短い植林を抜けると920m点でしょうか、ここからは明るい落葉樹林。誰も通らない静かな道になります。

春の光が燦々と降り注ぐ、落ち葉道。
ほんとに、なんて気持ちいいんでしょう~!
風は冷たいけれど光いっぱいが嬉しい~

920m点
【春の光  燦々】

やがて下りになり、車道を横断して向かいに続く道へ進みます。ちょっとヤブっぽい道から明るい落葉樹林。そしてカラマツ林を過ぎると、やがて右下遠くに野外活動センターのグリーンビレッジが見えてきます。


「休息所」分岐
【休息所分岐道標】

休息所分岐の道標を見つつ、『どこへ出るのか興味はあるけど、今日はパス』と思いながら下って行きました。

この先で道迷い。ロス20分。


「休息所」分岐を過ぎて、やがて芦ヶ久保分岐っぽい所に来ました。『ここ、ここ。でも、前はファイル道標があったのに、なくなったのかな~』と思いつつ左へ進むと、道が消えてしまって何だか違う雰囲気。でも右の道はかなり下って行くみたいなので違うと思う。仕方ないので分岐点を探しながら引き返し、さっきの休息所分岐道標まで戻ってしまいました。

『休息所からも下りれるかも知れない』と思って、休息所方面へ進めば、こちらもすぐ道が消えて、休息所などどこにもない感じです。『参ったなあ~ 芦ヶ久保への分岐が消えちゃった』と再度地図をじーっと見れば、グリーンビレッジをもっと後方に見る位置に分岐がある様子。仕方なしにまた下って行って、勘違い分岐から更に下ること4分で、『あったあった、ファイルもあった』正しい芦ヶ久保分岐がありました。よかった~


勘違い分岐
【勘違い分岐】

芦ヶ久保分岐
【正しい芦ヶ久保分岐】

芦ヶ久保駅方面
【「高篠県造林」の青看板】

ほんとにどうしていつも1度歩いた道で迷うんだろう。私の道迷いは殆どが2度目3度目の時。ボケた思い込みが問題なんだなあと思いました。

「高篠県造林」の青看板が見えればもう安心。

あとは植林を下り、小さな沢を渡って、雑木林の山腹道を進んで行きます。別荘地(?)で車道横断して、更に山道を進んで行くと・・・

山腹道
【明るい山腹道】
セツブンソウ
【セツブンソウ自生地】

今年は厳しい寒さが続いたので、花期は相当遅れ、一昨年と全く同じ日なのに、まだこれからの花も多い様子です。



乙女

親子

双子

仲たがい?

狭い所なので花数は少ないけれど、落ち葉からそっと顔を出して咲いている、健気な春の妖精たちです。
何度見ても、この色と姿は不思議で、魅力的。


【三姉妹】

アズマイチゲはどうかなと先へ進むと、柵の中にそれらしい姿は全くなくて、
道端に飛び出した一輪のみが咲いていました。隣に妹二輪がスタンバイ。
ほんのり淡いピンクの蕾も白い花びらも、とっても可憐な花ですね。
でも『一昨年は夢だったの』と思うくらい何もなくて、今はまだ一面の落ち葉でした。



【アズマイチゲ】


【蕾もわずか】

上のロウバイ園へ行ってみると、こちらもようやく咲き始め。
蕾も随分少なく、地元の女性も「今年は寂しい」と話していました。
逆光になった武甲山見つつ、しばしティータイム。


ロウバイ園
【ロウバイ園】

ロウバイも咲き始め
【ロウバイも咲き始め】

日向山
【日向山】

日向山の山頂を通り、二子山など眺めてから芦ヶ久保駅へ向かいました。

明るい落葉樹林を西へ行くと、やがて芦ヶ久保駅分岐の道標があります。駅へは左折しますが道はこの先も続いているのでちょっと気になる。どこへ出るのか今度探索してみようかな。

芦ヶ久保駅分岐
【芦ヶ久保駅は左へ】
琴平神社
【琴平神社 鳥居】

急な階段を下って、ネット開閉すれば琴平神社。今日の晴天と可憐な花達に感謝してお参りしました。

鳥居を出て、「風の道コース」を下ります。

前回いい匂いがしていたここの梅もまだまだ。蕾も少ない気がします。ここからまた山道。

梅もまだ
【梅もまだこれから】
「風の道コース」
【「風の道コース」】

農道公園分岐を過ぎると、まもなく右へ。
分かり難いけど、道標完備なので助かります。

小さな沢を渡ると、芦ヶ久保大観音の建つ広場に出ました。この大きな青銅色の観音様は、芦ヶ久保駅からも望めます。

あとは車道歩き。

芦ヶ久保大観音
【芦ヶ久保大観音】
「風の道・山の花道」分岐
【「風の道・山の花道」分岐】

途中にある「風の道コース・山の花道コース」の分岐。前回、往きに通ったのが「山の花道コース」、下りて来たのは今回と同じ「風の道コース」。

今回、往きに通ったのは、ずっと東の車道です。このあたりは道が交錯しているので分かり難いけれど、とりあえず朝は上へ行けばいいし、帰りは下へ行けば大丈夫みたいです。



3度目の今回、ようやく丸山から360度の展望が得られ、おぼろげながら北の山々も同定できたような気がします。できればあの山々も登って、展望盤なしでも分かるようになれればいいなあと思います。青空の下、今年も可憐なセツブンソウやアズマイチゲに逢えてよかったです。明るい春の一日に、感謝の秩父でした。



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