小楢山・妙見山

こならやま(1712m)・みょうけんさん(1224m)


塩山駅からのバス運行開始以来、行ってみたいと思っていた焼山峠から小楢山へ行ってきました。
レンゲツツジが満開できれいでしたが、妙見山の尾根の最後は鹿柵に阻まれ右往左往しました。


2015.6.7
(日)
 焼山峠一杯水小楢山幕岩天狗
みだれ
一次峠見返り
差山富士見台妙見山鼓川
温泉
曇り  09:25着
 09:30発
11:0011:20
12:00
12:35
12:55
13:15
13:20
13:50
14:00
14:1014:25
14:35
14:4014:45
15:05
15:15ロス
15分
 16:15着
 16:38発



忘年山行でご一緒するアイさんのお誘いで、小楢山へ行くことになりました。15年以上前、山再開にあたり買い求めたハイキングの本では「レンゲツツジとアヤメがきれいな小楢山」と紹介されていたので、『行ってみたいけど、車派の人しか行けない山』と思っていました。レンゲツツジも今はもう鹿に食べられてなくなっているかも知れないけど、折角バスが通るようになったのでご一緒することにしました。

塩山駅8:30発のバスは満員でしたが、焼山峠で降りたのは私達二人だけ。駐車場やトイレのある立派な峠で、数台が駐車していたので、先行者はいるようです。


焼山峠
【焼山峠】
子授け地蔵
【子授け地蔵】

登山口から入るとすぐに子授け地蔵がありました。子のない夫婦が一体を預かり、朝夕にお参りすると子が授かり、お礼に石地蔵を二体にしてお返しするというもので、新しいお地蔵さんも並んでいました。

しっとり緑の防火帯で、緩やかなアップダウンの道が続いています。

この時期は目立った花もないけれど、咲き残りのサクラスミレやマイヅルソウがわずかに見られ、クリンソウがポツンと一輪咲いていました。どこから飛んできたのでしょう。

緑の防火帯
【緑の防火帯】
新道旧道 分岐
【新道旧道 分岐】

新道旧道の分岐では、急坂の新道へ。
上の方では、防火帯の片側にレンゲツツジがちらほら咲いていました。

マルバダケブキの葉が茂る防火帯が過ぎると、苔むした平たい岩が見えてきました。

これが的岩かと思いましたが、違うらしい。
半月の形で、ちょっとかまぼこみたいです。

かまぼこ岩
【勝手に命名「かまぼこ岩」】

その先に古い「的岩」道標があり、カラマツ林の中にそれらしい大岩がありました。
近づくと、ほんと、的岩! 大きな衝立のような岩がバランスよく立っていて、面白い。


的岩
【的岩】

的岩
【的岩の大きさ】

一杯水
【一杯水】

的岩の下で、旧道と合流します。
カラマツ林が終わり、新緑のミズナラやシラカバの林を行くと、苔むした細い沢に「一杯水」はありましたが、流れているのかいないのか・・・


緩やかな登りになり、シラカバ林の中にレンゲツツジがちらほら見えてきました。


小楢山へ
【小楢山へ】

レンゲツツジ
【レンゲツツジ (拡大)】

シラカバとダケカンバが混じっている林の中、白い幹に朱色のレンゲツツジが映えてきれい。

レンゲツツジ群生
【レンゲツツジ群生】

山頂部は広い草原?林?になっていて、奥に一本、燃え立つようなオレンジ色の木がありました。こちらはヤマツツジのようですが、凄い花付きです。


ヤマツツジとレンゲツツジ
【ヤマツツジとレンゲツツジ (拡大)】
小楢山 山頂
【小楢山 山頂】

広い山頂の南側に小楢山山頂の道標があり、周辺は広い草地になっています。

晴れていれば富士山も見えて素晴らしい展望の山のようですが、今日は残念。予報は晴れでしたが、ガスって何も見えず、時々雲の切れ間から麓が見えていました。

簡単ランチのあとは、小楢峠へ下ります。
「母恋し道」への道を見送って南へ。

小楢峠
【小楢峠 母恋し路分岐】

緑の樹林帯を進んで行くと、左側が大きな岩壁になり、やがて幕岩の下にきました。


幕岩へ
【幕岩へ】

幕岩
【幕岩】

岩頭からは素晴らしい眺めのはずですが、金峰山の稜線は雲に隠れて残念でした。


幕岩からの眺め
【幕岩からの眺め】
大沢ノ頭
【大沢ノ頭】

幕岩から下り、わずかに進めば大沢ノ頭です。
狭いピークですが、展望はよさそうです。
父恋し道が分岐していますが、更に南へ。


カラマツ林の急下りが過ぎると、天狗岩分岐。
ちょっと寄ってみましたが、西側が少し見えるだけでした。


天狗岩へ
【天狗岩へ】

天狗岩からの眺め
【天狗岩からの眺め】

みだれ岩
【みだれ岩】

短いヤセ尾根が過ぎ、道標で左に折れ、更に下ると「みだれ岩」の道標がありました。

目の前に見えている山が妙見山三角点峰のようで、ちょっとした見晴しになっているし、バス時間に余裕があるので、ここでも休憩。

みだれ岩から10分ほどで、林道に出ました。
「一次ノ峠」で向かい側に道が続いています。

一次の峠
【一次の峠 林道横断】

急な登り返しになり、やがてクサリ場になりました。
上がり切った岩に「見返りの岩」の標柱が立ち、振り返り見える山は大沢ノ頭のようです。


見返りの岩へ
【クサリ場から見返りの岩へ】

見返りの岩から
【見返りの岩から見る大沢ノ頭】

妙見山三角点峰 (差山)
【妙見山三角点峰 (差山)】

下って登り返した所に「妙見山三角点峰」の標柱が立っていましたが、三角点があるだけなので通過。

少し下れば、今度は「富士見台」の標柱。

このルートには2009年版地図にないポイントが幾つかあるので、この時は「地図の”妙見山の標柱”は多分この辺りかも。時間があるのでのんびりしましょう。」と言ってティータイムにしました。

目の前の塩山市街は見えますが、富士山は雲の中です。

富士見台
【富士見台】
妙見山
【妙見山】

のんびり下って行き、登り返したら、なんとここに「妙見山」の標柱が立っていました。

「ということは、ここからバス停まで1時間20分ということ?」 ただいま15:15。鼓川温泉のバスは16:38なので、ギリギリ! 写真だけ撮って下ります。


納得できないまま下ると、3分後に可愛い看板。「ごんばち(牧平山)」があるらしい。
看板から更に13分でアンテナのある地点に出ました。ここが牧平山?里がすぐ下に見えます。


ごんばち(牧平山)」
【「ごんばち(牧平山)」】

アンテナ塔
【アンテナ塔】

急下り
【道標のある急下り】

下るにつれ尾根が広がり、急な下りになりましたが、道標があるので間違いないでしょう。


20分ほどで麓に下り立ちましたが、なんと!周囲に鹿柵が張り巡らされていて出られません。

温泉のある東(左)へ少し進んでも柵が迫ってくるので、戻って今度は西(右)へ進むと、扉はありましたが扉の前後に小さなドラムカンが置かれ「開閉するな!」といった雰囲気。

時間はあるので、戻って正しい出入口を探すことにします。


獣害防止柵門扉
【ドラムカンが置かれた扉】

温泉のそばに登山口があるようなので、再度左へ進んで行くと一つ目の扉も針金で固く閉じてあります。更に進み、二つ目の扉が正しい扉でした。周囲に道標はないので、逆ルートの場合はとにかく上へ登ればいいようです。扉の外は雑草が茂っているので、夏以降はヤブ漕ぎしないと扉が見えないかも知れません。真っ直ぐ下ると、すぐ簡易舗装道に出てホッとしました。


獣害防止柵門扉
【正しい出入口の獣害防止柵門扉】

妙見山登山口
【妙見山登山口は雑草繁茂】

折れて、短い坂を下ればすぐ鼓川温泉で、バス停も見えます。
向かい側には東屋・トイレがあったので、ここでバスを待ちました。
窪平で山梨市駅か塩山駅行きに乗り継ぎますが、中央線は同じ電車になります。


妙見山登山口
【妙見山登山口は坂の上へ】

鼓川温泉
【鼓川温泉】


思いのほかレンゲツツジが沢山咲いていて、展望はなかったけれど暑くなく寒くなく、幕岩からは私たちだけの静かなルートでした。小楢山は静かな防火帯の道もいいし、天気が良ければ展望もあって素敵な山だと思います。妙見山の尾根も楽しいルートでしたが、最後はちょっと分かりにくく、鹿柵に囲まれた時は、道標が欲しいなあと思いました。

2015年版地図では妙見山三角点峰が差山に変更され妙見山が正しい位置に訂正されています。




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