天城山縦走

あまぎさん(1601m)


天城山のシャクナゲが10年に一度の当たり年とのことなので、一昨年リベンジで縦走することにしました。
天城峠までかなり長いようですが、アズマシャクナゲ優先。最終バスに間に合えばよしとします。


2017.5.29
(月)
 天城山
 登山口
万二郎岳万三郎岳片瀬峠戸塚峠白田峠八丁池寒天駐車場
分岐
向峠天城峠天城峠
BS
晴れ
一時ガス
 08:50着
 08:55発
09:55
10:05
11:45
12:05
12:3513:20
13:25
13:5014:30
14:35
15:1016:00
16:05
16:30
16:35
16:55着
17:04発



伊東駅7:55発の天城東急リゾート行きシャトルバスに乗車。今日はほぼ全員が座れました。
天城山登山口で下車。向かいの駐車場奥にトイレがあるので、身支度してスタートです。
ヒメシャラの大木を見上げ、ヤマツツジやトウゴクミツバツツジを見つつ万二郎岳へ。


四辻
【四辻から左へ】

万二郎岳
【万二郎岳 山頂】

万二郎岳の山頂周辺はオレンジのヤマツツジとピンクのトウゴクミツバツツジがきれいです。
特にトウゴクミツバツツジは今がちょうど花盛りで、あちこちピンクに染まっていました。



【万三郎岳方面】


【トウゴクミツバツツジ】

すぐ下の露岩から見る万三郎岳は、濃淡の緑に鮮やかなピンクが点在してモザイク模様のよう。
天城山にはブナやヒメシャラの大木も多く、それぞれ個性的で楽しい尾根道です。


万三郎岳
【万三郎岳 ピンク点在 (拡大)】


【個性的なヒメシャラ多い】

ゴルフ場が眺められる「馬ノ背」を過ぎるとアセビの森でトンネルになっている所もあります。
「石楠立」を過ぎると、シャクナゲ群生地。どのくらい咲いているのでしょう、楽しみです。


アセビのトンネル
【アセビのトンネル】

石楠立
【「石楠立 はなだて」】

散り始めた木もありますが、登山道の上に張り出した木はまさに見頃。素晴らしい色合いです。



【散り始めのシャクナゲ】

シャクナゲ
【登山道の上に咲くシャクナゲ (拡大)】

上へ行くほど霧になり、光が強いと色が飛んでしまうので、シャクナゲには嬉しい霧です。
瑞々しい新緑の森にしっとりピンクに染まったシャクナゲが似合い、なんて素敵なんでしょう~



【霧に包まれてきた (拡大)】


【霧の森 シャクナゲ (拡大)】

シャクナゲ群生地になると花が並び、一部は散り始めていましたが、ずっと続いてビックリ。



【シャクナゲ群生 散り始め(拡大)】


【シャクナゲ続く】

一昨年来た時は、こんなにシャクナゲがあるなんて想像も出来ないほど悲惨な状態でしたが、
今日は奥の方まで木が茂っていて、北側一帯はすべてシャクナゲというほど花いっぱいです。


シャクナゲ
【奥まで続くシャクナゲ(拡大)】

シャクナゲ
【ピンク シロ グリーン (拡大)】

新緑に映える白花のシャクナゲも美しく、濃い青緑の葉もとても素敵に見えます。
見頃は先週かと思いましたが、稜線上はまだ蕾もあって、素晴らしい色合いに感動。


白花シャクナゲ
【新緑に映える白花のシャクナゲ (拡大)】

シャクナゲ
【まだ蕾も多い (拡大)】

万三郎岳山頂近くは、若葉の黄緑色や紅色、ツツジのピンクで色とりどり。
直下のシャクナゲは花付きも良く満開で、こぼれんばかりに咲き誇っています。



【色いろいろ (拡大)】

シャクナゲ
【万三郎岳直下のシャクナゲ (拡大)】

万三郎岳の山頂に到着しました。賑わっていますが、私もここでお昼にします。
午後、八丁池分岐へ歩き始めるとこちらもトウゴクミツバツツジが多く、満開できれいです。


万三郎岳
【万三郎岳】

トウゴクミツバツツジ
【トウゴクミツバツツジも満開】

八丁池分岐にザックを置き、周辺のシャクナゲを鑑賞。標高が高いので、どの木もまさに満開。
まだ蕾だけの木も多く、本当にこの山のシャクナゲの多さに感激してしまいました。


シャクナゲ
【満開の木々 (拡大)】

シャクナゲ
【蕾だけの木々 (拡大)】

 






八丁池分岐に戻り、縦走路へ。とたんに人影がなくなり静かな森に鳥の声だけ響いています。
緑の森に咲いているのはトウゴクミツバツツジだけ。シャクナゲも全くいなくなりました。


八丁池分岐
【八丁池分岐に戻り 縦走へ】

片瀬峠
【片瀬峠】

あとは下りだけかと思っていたら、片瀬峠から小岳への短い登りがありました。
しかしここも素晴らしいブナ林で、花の時期でなければここでゆったり過ごしたい雰囲気です。



【霧のブナ林 (拡大)】

小岳
【小岳 (拡大)】

下って行くとヘビブナ分岐の道標があったので、ちょっと寄ってみました。曲がっているけど頭は鹿のよう。後ろ姿も恐竜の背みたいで可愛いけど、どうしてこんな姿になったのでしょう。反り返り方もイナバウアーやエビケンゾンビよりはるかに超えるし、地面すれすれからの立ち上がりも素晴らしいです。


幻想的なブナの森
【幻想的なブナの森 (拡大)】

ヘビブナ
【ヘビブナ  (後姿・拡大)】

この先は急下りになり、やがて尾根が広がってきました。踏み跡も自由自在な雰囲気です。



【縦走路唯一のロープ下り】


【尾根が広がる】

尾根が狭まり、ベンチのある戸塚峠に出ました。この先、地図では尾根伝いになっていますが、
だんだん南側の水平道になってしまい、心配しましたが古い道標があったのでひと安心。
途中で稜線に上がったものの、また南側の水平道になり、これが山肌に沿ってクネクネ長い。


戸塚峠
【戸塚峠】


【嬉しい古い道標】

その後、稜線に上がった先に「白田峠」道標が立ち、少し先にベンチがありました。
この先も地図と違い今度は北側の水平道になりました。苔むしたブナ大木や細いヒメシャラの森になり、雰囲気はいいけれどこれまたクネクネ北へ行ったり南へ行ったり、ひたすら長いです。


白田峠
【白田峠】


【ブナ・ヒメチャラ林】

やがて石ゴロゴロ道になり、そろそろかなと思った頃、八丁池に飛び出しました。
一気に開けた明るい雰囲気で、対岸のツツジのピンクがひと際目立っています。

八丁池
【八丁池 (拡大)】

回り込んで進むと緩い登り返しになり、ガックリ疲れる。水洗トイレ舎の前から展望台へ上がると、緑に埋もれた八丁池が見え、右に小岳の長い尾根や万三郎岳がチラッと見えていました。



【トイレ前から展望台へ】

展望台から見る八丁池
【展望台から見る八丁池】

トイレの少し先で右の「八丁池遊歩道」へ入り、ここからもブナやヒメシャラが続きます。
次の寒天駐車場分岐から「上り御幸歩道」に入ると水生地歩道分岐、道標が倒れていました。


八丁池遊歩道
【八丁池遊歩道】

水生地歩道分岐
【水生地歩道分岐 「旧トンネル」へ】

この先は地図どおり。ひたすら長い水平道で所々に桟橋があります。荒れた雰囲気のワサビ田や、「藤ケ沢歩道は通行出来ません」注意板など見ながら、明るい緑の道を進んで行きました。ようやく向峠に着くと中高年ご夫妻がいて「本当に長かったですね~」と労いあうひととき。



【水平道続く】

向峠
【向峠】

向峠の先で、今度は水平道が通行禁止になり、短い急登が待っていました。
上はヒメシャラが多く少し先にベンチもありました。急下りの先で通行止水平道と合流します。



【ブナ・ヒメシャラの小ピークへ】


【個性的なヒメシャラ大木】

立派なブナ大木とベンチが見えてきて天城峠に到着しました。『ヤレヤレ長かったな~』とホッとしていると、ブナの陰から単独男性が出て来て左へ進んだので、一瞬私も左がバス停かと思ってしまいました。

が、その人は戻ってきて左を指し「こっちですよね?」と問いかけてきたのです。ボーっとしていた私ですが、地図を見れば『あらっ、バス停は右・・・?』  しかし道標を見れば、右は「旧天城トンネル」。地図では、バス停とは反対のトンネル東側に「旧天城トンネル」と記されているので、気持ちとしては道標の指す「旧天城トンネル」の反対側へ下りたくなるのも頷けます。左へちょっと行ってみれば、そちらにも道があるので旧天城トンネル東口にも行けるのでしょうか、男性も混乱している様子。

再度地図をよく見て、私は「バス停は右ですね」と答えたのですが、男性はまだちょっと納得していない雰囲気。地図は北が向こう側になりますが、道標は北が手前側なので錯覚しやすいし、「旧天城トンネル」という表示が混乱の元だと思いました。「旧天城トンネル・休憩舎」とか「天城峠バス停」と表示する方が分かりやすいのではと思いました。


天城峠
【天城峠  十字路?】


【旧天城トンネル? (拡大)】

右へ下ると旧天城トンネル横に出ました。こちらから登るなら、あの道標も問題ないです。
旧天城トンネルはアレが出るらしいので、怖々チラッと覗いてから階段を下って、バス停へ。
シャクナゲをゆっくり楽しんだので時間がかかりましたが何とか最終バスにならずすみました。


旧天城トンネル西口
【旧天城トンネル西口 トイレ・休憩舎あり】

天城峠BS
【天城峠BS  修善寺駅へ】


石楠立から万三郎岳の間は満開のシャクナゲが続き、霧に包まれたブナ林は幻想的で素敵でした。天城山縦走路の戸塚峠~八丁池は、巻き道の水平道ばかり。地図(山と高原:2013年版)の稜線道は違っていて、万三郎岳の山頂にある縦走路案内板が正しいルートでした。

天城山のシャクナゲは、今回歩いた稜線より「シャクナゲコース」と呼ばれる北側の山腹道に多いのかも知れませんが、そちらは先週あたりが満開だったようです。今日は石楠立~万三郎岳の稜線が満開で素晴らしい花々が続き、周りの皆さんも大感激でした。天城山縦走路は水平道が続き、予想以上に長く感じましたが、静かなブナ林で新緑も素晴らしいでした。


北側シャクナゲコース参照:2015年5月 天城山(花は悲惨)




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